
Green Innovator Academy(以下GIA)は、未来を自らより良く変えようとするイノベーターを育成するという目的のもと、2021年に開講しました。5年目の2025年度は、5期生として社会人は企業の若手リーダー、省庁自治体職員などが約50名参加しました。(また並行して大学生を対象としてもプログラムが実施されています)今回は、GIA社会人5期生で鈴与株式会社 経営企画室 サステナビリティ推進チーム 所属の片山 順さんに参加後のインタビューを行いました。
PROFILE
片山 順(かたやま じゅん)氏
所属:鈴与株式会社 経営企画室 サステナビリティ推進チーム
2004年入社。2023年より社内のサステナビリティ全般に関する業務に従事。脱炭素、GHG削減計画の推進、評価機関対応などを行う。
経営企画室の組織内に「サステナビリティ推進チーム」を設けて、ESG関連業務全般を企画推進しています。元々、経営企画室内で一業務として進められていたものを、全社事項として取り組むべき重要事項に格上げし、脱炭素施策やガバナンス構築、サステナビリティ情報開示など、企業の価値創造につながる課題全般に取り組み、経営層へ上申するとともに社内啓発を行っています。GIAについては、経営層から「こういう良いプログラムがあるよ」と直々に指名を受けたこともありますが、会社のGX推進する上で知見を得るに良い機会ではないかと、自ら前向きに参加を即決しました。
特に岡田武史氏と小山師真氏の講義が印象に残っています。 岡田氏からは、リーダーとしての「志」の重要性を学びました。組織を牽引する上で、スキル以上に「想い」がいかに推進力になるかを痛感し、自身のマインドセットを再確認する機会となりました。 また、小山氏の講義ではルールメイキングの視点を得られました。ビジネスにおいて、既存のルールに従うだけでなく、政治や行政と連携し自ら市場ルールを形成していく「ポリシーエンゲージメント」の重要性を強く認識しました。経営層やリーダーとして、こうした大局的な視座を持つことの必要性を肌で感じています。
これまで異業種や世代の異なるメンバーとこれほど真剣に議論する機会はなく、約5か月間を通じて真の「共創」を体感できたことは、何事にも代えがたい貴重な経験となりました。 一人ひとりの力は小さくとも、コラボレーションによって大きな推進力が生まれることを、身をもって学びました。また、共創の土台となる「志」というマインドセットの重要性を再認識し、日頃なんとなく意識していたものを明確に言語化・内省できたことは、自身にとって非常に大きな成長だったと感じています。

開講式の萩でのフィールドワークが特に印象に残っています。宮司との対話や歴史的な場所への訪問を通じて、「ここから始まる」という強い高揚感と覚悟を持つことができました。 また、日置市での活動も含め、非日常の環境で研鑽を積むことの価値を強く感じました。実際に地方で進められるGXについても「脱炭素」や「地球のため」と言った綺麗ごとでは物事は前に転がっていかないことを目の当たりにすることができ、自分の価値観や物の見方が変わりました。現地に足を運び、チームメンバーと膝を突き合わせて議論する時間は、オンラインでは得られない密度の濃い経験であり、共創を生み出すための不可欠なプロセスだったと確信しています。

コーチングを通じて得た最大の気付きは、自分が先頭に立つだけでなく、メンバーを信じて任せる「土壌作り」の重要性です。 今回の政策提言では、あえて若手メンバーにリーダーシップを委ねることで、チーム全体が自律的に動くダイナミズムを体感しました。 以前は課題に対して即座に打ち手を伝えていましたが、現在は「思考を深める問いかけ」を行うことで、メンバー自身の気付きを促す関わり方に徹しています。個人の突破力に頼るのではなく、組織として成果を最大化するリーダーを目指します。
自分は、共創価値創造においてチームで発表内容を練り上げるということを行いましたが、会社も違う、キャリアも違う、このGIAが無ければ全く出会うことができなかった世界線に居た仲間とチームを作って取り組んだ期間は、一生忘れることは無いと思います。現に、卒業した現在も、大雪の時には「雪は大丈夫―??」なんて連絡取ったりしています。様々な価値観が交錯するからこそ、生み出されるエネルギーは大きいと思います。現在自分の業務として進めているサステナビリティについては、バリューチェーン全体で進めていく社会課題解決でもあるので、仲間たちを潜在的なステークホルダーとしても引き続き連絡を取り合って、今後の自分の成長にもつなげると共に、メンバーに少しでも還元できたらと考えています。

本プログラムでの経験は、自身の業務遂行のみならず、後進の指導や育成において非常に参考になると感じています。特にリーダーとしての視座や振る舞いについて多くの学びを得ることができました。 また他流試合を通じて客観的に自分を評価、顧みることが出来たことは何事にも代えがたい体験と思っています。今後は、ここで得た「志」や共創のマインドセットを社内に還元し、組織全体の活性化や次世代の人材育成にも活かしていきたいと考えています。また、政策提言のプロセスで学んだ視点を取り入れ、より広い視野で業務に取り組むことで、社内外への影響力を高めていきたいです。
まず「社会の変化」に関心があるか問題意識を持てるかどうか、そして、その課題に対して「自ら社会を変えていく」ための志を持った人間でありたいと思います。自分が所属する鈴与株式会社は、創業225年になりますが、幾度の世界大戦や、恐慌などの時代の変化に柔軟に対応してきた「変化対応の歴史」で今日に至ります。不確実性が高いこの世界で、どのような変化にも対応できるよう自己研鑽を続けることで、初めて未来が切り拓けると考えています。気候変動分野についても将来世代のために我々が知恵を出し続け、行動を通して「変えて行く」そんな存在になりたいと思っています。
Contact / Request documents