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現場の声を聞き、生活者の行動を理解し、社会実装まで伴走できるイノベーターでありたい(東日本旅客鉄道株式会社 大隅翼 氏)

現場の声を聞き、生活者の行動を理解し、社会実装まで伴走できるイノベーターでありたい(東日本旅客鉄道株式会社 大隅翼 氏)

Green Innovator Academy(以下GIA)は、未来を自らより良く変えようとするイノベーターを育成するという目的のもと、2021年に開講しました。5年目の2025年度は、5期生として社会人は企業の若手リーダー、省庁自治体職員などが約50名参加しました。(また並行して大学生を対象としてもプログラムが実施されています)

今回は、GIA社会人5期生で東日本旅客鉄道株式会社 経営企画部門 経営戦略ユニット 所属の大隅 翼さんに参加後のインタビューを行いました。

PROFILE
大隅 翼(おおすみ たすく)氏
所属:東日本旅客鉄道株式会社 経営企画部門 経営戦略ユニット
2007年入社。2018年から事業部内の中期ビジョン策定に携わり、2025年よりモビリティ領域における成長戦略・サプライチェーン戦略の策定に従事。

はじめに、大隅さんの普段の仕事内容とGreen Innovator Academyに参加したきっかけを教えてください。

当社は、モビリティと生活ソリューションの二軸経営を推進しております。その中で、グループ全体の企業価値を最大化するため、M&A等の資本戦略の検討・推進を担当しています。特に、モビリティ分野におけるサプライチェーンや鉄道運行に欠かせない設備のメンテナンスや工事の体制確保など、鉄道事業をサステナブルにするための戦略を日々考えています。元々、私自身が電気分野の技術者でもあることから、エネルギー関連分野に精通する様々な企業の方々とのネットワークを構築したいという思いと同分野の幅広い知識や動向を習得できるということから、Green Innovation Academyへの参加を決意いたしました。

―GXについての大局的な知見を身に着ける「GX概論」プログラムでの、印象的な学びを教えてください。

普段の業務で直接GX(グリーントランスフォーメーション)に従事しているわけではないため、本プログラムを通じてGXを取り巻く環境や課題、世界的な潮流や方向性を体系的に理解できたことが最大の収穫でした。 特に印象に残っているのは、前田雄大氏や小山師真氏の講義です。自分の中で漠然としていた課題意識や「もやもや」していた部分が、講義を通じて言語化され、すっきりと整理されました。単なる知識のインプットに留まらず、社会人として必要な視点や、政策提言にも通じる論理的な考え方のプロセスまで学べたことは、非常に大きな成長につながったと感じています。

―共創を推進する力を身に着ける共創価値創造期では、大隅さんは福島県大熊町に対する政策提言に取り組まれました。
政策提言というフレームや、業種やキャリアが異なる仲間とのチーム編成など、普段ない経験も多かったと思います。ご自身のなかでどのような成長を感じられますか。

所属する会社も専門性も全く異なるメンバーと共に議論を重ね、一つの政策提言という「方向性」を示せたことが、自分自身にとって大きな自信になりました。 多様なバックグラウンドを持つメンバーだからこそ、当初は意見の集約に難しさもありましたが、役割分担を行い、個人ワークと対面でのディスカッションを組み合わせることで、それぞれの強みを活かしながら、密度の濃い議論ができました。正解のない問いに対して、チームで合意形成を図りながら最適解を見つけ出し、一つの成果物を作り上げるという経験は、今後どのようなプロジェクトに関わる上でも活きる、得難い経験となりました。

―Green Innovator Academyでは現場での学びも大切にしています。フィールドワークではどのようなことが印象に残っていますか。

特に福島県大熊町でのフィールドワークが強く印象に残っています。震災や原発事故がもたらした甚大な影響、そしてそこからの復興に向けた政策の現状について、実際に現地で住民の皆様から「生の声」を伺えたことは、私自身の価値観や視野を大きく広げるきっかけとなりました。 また、萩での開校式において岩井会長から伺った「志」についてのお話も心に刻まれています。歴史的な地で、過去・現在・未来に思いを馳せながら、リーダーとしての在り方やマインドセットを学べたことは、フィールドワークならではの貴重な体験でした。

―プログラム中には各界の第一線で脱炭素社会を推進する講師や共にプログラムを受講した同期の仲間など、たくさんの人と出会い話されたと思います。特に心に残る出会いを教えてください。

最も印象に残っているのは、「脱炭素は技術だけではなく、人の行動変容が鍵」と語っていた講師の方、そして共に学んだ仲間との出会いです。その言葉は、私がどこかで“技術や制度が整えば社会は自然と変わる”と考えていたことに気づかせてくれました。実際には、人が日々の選択を前向きに変えたくなるような仕組みや体験がなければ、脱炭素は前に進まないのだと実感しました。こうした気づきを共有できた仲間とは、地域や企業の枠を越えて“実証で終わらない共創”に挑戦したいと考えています。異なるバックグラウンドを持つメンバーが集まることで、人々が自然と脱炭素の選択をしたくなるようなサービスや制度を一緒に生み出せるはずだと感じています。

―Green Innovator Academyでの学びをどのように普段の業務に活かし、周りに広げていきたいと考えていますか。

アカデミーで学んだ自分の「価値観」や「志」を軸に、業務においても、答えのない複雑な課題に対して自分なりの答えを見出し、恐れずに物事を前に進めていきたいと考えています。 今回の経験を通じて、GX担当者であるか否かに関わらず、社外の多様なメンバーと議論し成果を出すプロセスこそが重要だと感じました。このプログラムは、知識の習得だけでなく、異業種との共創を通じて視座を高められる場です。ここで得たネットワークと広い視野を活かし、社内にもこの「共創」の意義を伝えながら、経営戦略の立場から持続可能な社会の実現に貢献していきます。

―最後に、大隅さんが目指すイノベーター像を教えてください。

私が目指すイノベーター像は、技術や制度だけに頼るのではなく、人の行動や価値観の変化を丁寧にデザインできる存在です。脱炭素の実現には、生活者が「自然と選びたくなる」選択肢をつくることが欠かせないと感じています。そのために、現場の声を聞き、生活者の行動を理解し、社会実装まで伴走できるイノベーターでありたいと考えています。目指す未来は、脱炭素が“意識の高い人だけの特別な行動”ではなく、誰にとっても当たり前で心地よい選択肢になる社会です。

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