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活動家としてチャレンジを繰り返していきたい。上野亮氏(三菱電機株式会社)

活動家としてチャレンジを繰り返していきたい。上野亮氏(三菱電機株式会社)

Green Innovator Academy(以下GIA)は、未来を自らより良く変えようとするイノベーターを育成するという目的のもと、2021年に開講しました。3年目の2023年度は、3期生として社会人は企業の若手リーダー、ベンチャーCEO、市長、省庁自治体職員などが60名参加しました。(また並行して大学生を対象としてもプログラムが実施されています。)

今回は、GIA社会人3期生で、三菱電機株式会社事業推進部ビジネス開発グループ所属の上野亮さんに参加後のインタビューを行いました。

PROFILE

上野 亮(うえの りょう)氏
三菱電機株式会社 事業推進部ビジネス開発グループ
2009年NEC(日本電気株式会社)に入社し、金融機関を担当。2013年に三菱電機株式会社に転職し、製造業・JA担当、交通事業者・ゼネコン担当等を経て2022年より現職。新規事業創出に向けた取り組みを推進。

―はじめに、上野さんの普段の仕事内容とGreen Innovator Academyに参加したきっかけを教えてください。

私は三菱電機の新規事業創出部門に所属しており、顧客の課題や社会課題の解決に向けて、様々なステークホルダーと連携・共創しソリューション作りに取り組んでいます。特に地方創生、GX、ヘルステックが大きなテーマとなっています。

GIAには、カーボンニュートラルが世界的に叫ばれるなかで、紙面やウェブからの情報ではなく、実際にグリーン領域でビジネスや活動を行っている方々と意見交換をすることで自分の見識を広げたいと思い参加しました。

GXについての大局的な知見を身に着ける「GX概論」プログラムでの、印象的な学びを教えてください。

毎回、大変刺激になるプログラムでした。特に印象的だったのは、自分が考える最適なものをベースに条件を設定したり(ルールメイキング)、土俵を変えてそれを実現できる場所を探したりする方法もあると気付かされたことです。以前の私は、自分が与えられている条件のなかで最適なものを模索する考え方でした。信念を持って成し遂げようとする想いや行動力が、これまでになかったものを作る原動力になると強く感じました。

共創を推進する力を身に着ける共創価値創造期では、上野さんは日置市の地域脱炭素に関する政策提言に取り組まれました。政策提言というフレームや、業種やキャリアが異なる仲間とのチーム編成など、普段ない経験も多かったと思います。ご自身のなかでどのような成長を感じられますか。

チームリーダーとして、業種・世代・参加の背景等が異なるメンバーとどのようにチームビルディングをしていくかが最も難しかったです。遠回りですが、まずはメンバー全員が互いを知ることから始め、ざっくばらんに意見交換をする場を何度か実施ししていくうちに、自然とそれぞれの役割分担が決まり、スムーズに提言をまとめていくことができました。

また、異なるバックボーンのメンバーがいるからこそ、それぞれの知見に対して多様なアイディアが追加され、ブラッシュアップされていく過程を経験できました。我々の提言の中の脱炭素焼酎「呑(どん)炭素」はその集大成ですね(笑)。自社の枠組みから外れ、普段と違った角度から物事を見ることができ、視野が広がったと感じています。

―Green Innovator Academyでは現場での学びも大切にしています。フィールドワークではどのようなことが印象に残っていますか。

福島県へのフィールドワークでは、被災から10年経った被災地の現状を知ることができました。昨今では時間が経過するなかで東日本大震災関連の報道も少なくなり、現場の状況を抜きに、第三者的に原発の賛成反対の二元論になりがちですが、改めて東日本大震災を振り返り、多様な視点に立って、自分なりの考えをまとめる機会になりました。

一方、日置市でのフィールドワークでは、現地の企業やステークホルダーの方との意見交換を通じ、チームの提言を実現可能なものに落とし込むことができました。その際、日置市の伝統行事である妙円寺詣りが開催されており、甲冑姿の武者行列を目の当たりにできたことは、とても素晴らしい思い出になりました。ぜひ皆さんにも妙円寺詣りの勇ましい光景を現地でご覧いただきたいです。

プログラム中には各界の第一線で脱炭素社会を推進する講師や共にプログラムを受講した同期の仲間など、たくさんの人と出会い話されたと思います。特に心に残る出会いを教えてください。

鹿児島県日置市から、市長ご自身および職員の方が同じ受講者の立場で参加されていることに、とても驚きました。お二人とも大変熱く、どうしたら日置市をより一層良くできるかを真剣に考えられていることがひしひしと感じられました。その姿を見て、日置市への提言作成はもちろん、チームメンバー各自の業務においてもモチベーションを上げさせていただきました。市長は麦わら帽子こそ被ってはいなかったものの、ルフィのように日置市を牽引していました(笑)。

このお二人に限らず、GIA参加者の皆様は、それぞれの分野で自分の色を出して活躍している方が多いと感じました。どこか停滞感が漂う日本の雰囲気を打ち破る一歩になるような共創活動を生み出すべく、今後も受講生の皆様と継続して交流させていただきたく思います。

Green Innovator Academyでの学びをどのように普段の業務に活かし、周りに広げていきたいと考えていますか。

これまでは、どうしても三菱電機のシーズに引っ張られてソリューションを検討することが多かったのですが、GIAに参加してからは、まずは課題に対して理想の状態やあるべき姿を様々なステークホルダーを交えて議論することに時間を割くようにしています。

また、全く異なる業種でもヒントになりそうな取組みを行っている企業があれば、積極的にインタビューさせていただき、どのようにソリューションを具現化したかの過程をお伺いさせていただいています。時はかかりますが、市場ニーズに近いソリューションを形作っていくことができると実感しています。もちろん、そこに三菱電機としてどのように価値が出せるかも常に考えています。なかにはPoC(概念実証)で市場投入予定のものもいくつかありますので、手応えを感じています。ある程度軌道に乗った暁には、GIAでも紹介させてください(笑)。

最後に、上野さんが目指すイノベーター像を教えてください。

評論家ではなく、活動家でありたいです。とにかく行動してみる。10000回だめで へとへとになっても10001回目は 何か変わるかもしれない、ドリカムマインドですね。結果は失敗だったとしても、その過程で得た経験は確実に次への一歩に繋がるものだと思います。GIAの講師の皆さんはそれを地で行っていると思いました。そのためには仲間づくりが欠かせないと思っています。そういう意味でもGIAでは大変貴重な経験をさせていただきました。アカデミーの開講式の際に岡田武史さんも仰っていましたが、次世代に希望のある日本を繋いでいくべく、チャレンジを繰り返していきたいと思います。

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