「志」と未来を自ら拓くフィールドワーク 山口県・萩

「志」と未来を自ら拓くフィールドワーク 山口県・萩

脱炭素社会の実現を牽引する次世代のイノベーター育成プログラム「Green Innovator Academy」の第4期は2024年8月に開講、社会人プログラムには企業や官公庁、自治体の職員、約50名が参加しました。
本記事では、明治の志士達から、あるべきリーダーシップについて学ぶべく、日本の産業革命遺産の残る山口県萩市で実施したフィールドワークの様子を紹介します。

<1日目>
最初の訪問地は松陰神社(*1)。祈祷を行なった上で、敷地内の松下村塾を見学しました。
史跡や吉田松陰の教育について解説を行なっていただいたのは、上田名誉宮司です。
立志殿に移動した後には、上田名誉宮司から講話をいただき、松下村塾設立の経緯や、松陰が大事にした言葉や志について理解を深めました。

松陰神社を離れた後には、熊谷美術館に移動しワークショップを実施。事前課題図書『代表的日本人(*2)』を読んだ上で、一番心に残った人物のリーダーシップや、自分自身の思うリーダーのあり方について、JT(日本たばこ産業株式会社)の岩井睦雄取締役会長のファシリテーションの下、対話を行いました。

 

<2日目>

2日目の午前中はグループに分かれ、萩市の城下町を散策。維新志士ゆかりの史跡や、江戸時代から残る町並みを見て回りました。
2日目の午後は、岩井会長による講話。事前課題図書「エコエティカ(*3)」を読んだうえで、高度技術社会の中で人間の生き方をどう考えるか、岩井会長と対話を行いました。

その後の振り返りセッションでは、本フィールドワークすべてのコンテンツを終え、「自分はどのようなリーダーシップを発揮していきますか?」「GIAを通じてどのような学びを得たいですか?」「どのような志を持って社会をよりよく変えていきますか?」という3つの問いについて、参加者一人ひとりが検討し、全体共有を行いました。

フィールドワークを終えた参加者からは、
「これまでビジネスパーソンとして過ごす中で、恥ずかしながら意識的に過去に目を向けるということをしてきていませんでした。歴史に触れたことで原点回帰の大切さを実感したとともに、熊谷家でのお話では、古い幹の先に新しい芽がなると表現されていましたが、本当にその通りだなと感じております。正直、リーダーシップと言われても、そんな度量が自分にあるのだろうか、人の先に立ち、先導していくような強さが自分にあるだろうか、そのような葛藤が日頃からありました。

ただ、今回の研修プログラムと、参加者の方との交流を通じて、リーダー像は様々であり正解は無いということに初めて気づかされました。それを踏まえて、自分なりにこんなリーダーになりたいな(なれるかも)、という絵がふんわりと描けたことが、今回のプログラムで得た最大の成果だと感じています。」

「歴史上で活躍したリーダーたちについて講和を聴いたり当時の遺産を訪ねることで歴史を肌で感じ、メンバーみんなでそれぞれ感じたことを共有したり、議論を重ねたことにより気付いたことは『リーダーというのは決して誰かを模倣にして成るものではなく、自分自身でリーダー像を作り上げていくものである』ということ。そのためには歴史を学び、意見を交わし、知識をつけることでまず自身としては『自らが変革をもたらすという強い志を持つこと』だと強く感じました。

この志を如何に品質の高いレベルまで持って行けるかによって『天命(ここの理解はまだ浅いが)』を感じ『PurposeやVision』をステークホルダーや専門家、部下など人々に示して、それが伝わったときにリーダーであると周りから見て貰えるのかなとも感じました(決して自分でリーダーと語るものではない)。そして行動に移す上では多様性社会と言われる現代に置いて、状況は大きく異なるところはあるのでその状況に合わせる必要はあるが、根本的な部分においては『倫理観』という視点をもち、『人を大切にする』気持ちをもって取り組むことが重要であると学びました。」
といった感想が寄せられました。

(*1)松陰神社 https://showin-jinja.or.jp/
(*2)『代表的日本人(内村鑑三)』https://www.iwanami.co.jp/book/b246037.html
(*3)『エコエティカ(今道友信)』https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000150547

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