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【GIA 関西学院大学特別演習】 神戸プラスチックネクスト つめかえパックリサイクル プロジェクトチームとフィールドワークを実施しました

【GIA 関西学院大学特別演習】 神戸プラスチックネクスト つめかえパックリサイクル プロジェクトチームとフィールドワークを実施しました

一般社団法人Green innovationは、関西学院大学における初めての脱炭素テーマ演習である「PBL特別演習012『Green innovation』」の運営を2023年度よりサポートしています。

本科目では、各分野の最前線で取り組む実践者の講義や脱炭素事業に取り組む企業等の実践現場訪問から学び、脱炭素実現のために必要な社会のシステムチェンジを生むイノベーションとは何かを探求し、必要な基礎的スキルと多角的な視座を身につけることを目的としています。2025年度の2つ目のフィールドワークとして、神戸プラスチックネクスト つめかえパックリサイクル プロジェクトチームの皆さんに講義や施設の案内をしていただきました。本記事では、そのフィールドワークの様子について紹介します。

まず初めにコープこうべ住吉本部にて、事業概要の説明や、神戸市環境局資源循環課 川上晋平様、コープこうべSDGs推進部兼環境推進兼再エネ推進 鬼澤康弘様、大栄環境技術部研究開発課 大橋紗奈様、花王研究開発部門研究戦略・企画部 田川直史様からそれぞれのセクター視点に基づいた講義をしていただきました。神戸市からは何にリサイクルをするか決めてから資源ごみを集める、まわり続けるリサイクルを意識していること、資源回収ステーション(通称:エコノバ)を作り、ごみ出しをきっかけにした地域交流の場を生み出していることを紹介いただきました。また、コープこうべからはレジ袋有料化を国が行うはるか前の1995年から取り組んでいるなどの環境保護活動のあゆみや、つめかえパックの回収量に店舗間格差があるなどの現状の課題を、大栄環境からは実はプラスチックのリサイクルは現状7割サーマルリサイクルであるということや、このプロジェクトで集めたつめかえパックの選別方法を、花王からは洗剤の濃度を濃くし少量で洗濯できるようにすることで容器のプラスチックを少なくて済むようにすることや、つめかえパックそのものの工夫やそのリサイクル技術を、それぞれお話いただき、それぞれのセクターの役割や工夫について深く知ることができました。

次に、学生たちは各自でつめかえパック回収ボックスとうおざき資源回収ステーションを視察しました。身近なスーパーに回収ボックスが設置され、多くのつめかえパックが中に入っている様子を目の当たりにし、学生たちはこのプロジェクトの浸透ぶりを肌で感じることができました。うおざき資源回収ステーションでは、普通のごみ回収所とは違い、おしゃべりコーナーが設置されており、ごみ出しをきっかけにした地域交流の意味を体感することができました。

その後、大栄環境(株)六甲リサイクルセンターの見学をさせていただきました。
最初に収集したつめかえパックの選別の現場を案内していただきました。3ヶ月分貯めた大量のつみかえパックが入った袋から、レシートや肥料の袋などの異物とまだ中身が残っているつめかえパックを人の手で取り除き、最後に異物の重さを計測することで、正規品と異物の合計の量が合っているか確認しているとのことでした。

次に容器包装プラスチックの選別の現場も案内していただきました。容器包装プラスチックについての説明をしていただいた後、ベルトコンベアで運ばれた容器包装プラスチックを、数人の人の手で正規品と異物に仕分けている様子を見学しました。異物の中には、リモコンやゲーム機など、容器包装プラスチックと混ざる理由が想像できないものが多々あり、学生たちは大きな驚きを感じている様子でした。仕分けの工夫として、人の手以外にも風で軽いものと重いものを分けていたり、マグネットを使い金属を回収していたりといった手法についても教えていただきました。このリサイクルセンターでは1日16tもの容器包装プラスチックを選別しているそうです。

最後に質疑応答の時間が設けられ、参加した学生たちからは
「他の市との交流・一緒にプロジェクトを進めていくといった動きはないのか。」
「予め商品の価格を高めに設定し、容器を返す・リサイクルすることで返金する制度など、仕組みの方からリサイクルさせていく動きはないのか。」
「コープこうべが、レジ袋の有料化を国が進める前から行えた要因はどのようなものか。」
といった質問が寄せられ、大変活発な議論が行われました。

質疑応答後、この演習授業の最後に行われる、「地域におけるサーキュラーエコノミーを実現するために、産官学民が連携して持続的に取り組める仕組みを提案してください」というチーム課題について各班で話し合いました。実際にサーキュラーエコノミーに取り組んでいる神戸プラスチックネクスト つめかえパックリサイクル プロジェクトチームの皆さんに意見を聞きながら話し合うことで、チーム課題に対する議論を進めていく大きな一歩となりました。

一連の視察を終えた参加者からは
「神戸市のプラスチック資源の回収・分別・リサイクルの現場を見学し、市民の分別意識が不十分だと、リサイクル工程に大きな負担がかかることを知れた。循環型社会の実現には市民一人ひとりの協力が必要だと感じた。」
「ごみの選別を見学し、こんなにも大量の異物が混じっていることに悲しくなるとともに、自分も何度か見た目が似ているものを混ぜてしまっていることに気づいた。これからは表示を確認し、より分別を意識したい。」
「今後は、日常生活の中でプラスチックごみを減らす工夫を意識し、つめかえパックなどのリサイクル活動に積極的に参加したい。また、自治体ごとにどのようなリサイクルルールの差があるのか気になったため、長期休みを利用してリサーチしたい。」
といった感想が寄せられました。

今回の授業のテーマの一つである、サーキュラーエコノミーの実践を行うプロジェクトのチームの方々にお話を聞くことで、実際どのように取り組めばよいのかの参考になる大変貴重な機会になりました。

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