まずは実践、そして自己変革(三菱重工業 金井里佳氏)

まずは実践、そして自己変革(三菱重工業 金井里佳氏)

Green Innovator Academy(以下GIA)は、未来を自らより良く変えようとするイノベーターを育成するという目的のもと、2021年に開講しました。2024年度は、企業の経営幹部候補や若手リーダー、ベンチャーCEO、省庁職員、自治体職員など60名が参加しました。(また並行して大学生を対象としてもプログラムが実施されています。)

今回は、三菱重工業株式会社の金井さんに参加後のインタビューを行いました。

PROFILE
金井 里佳(かない りか)氏
三菱重工業株式会社
GXセグメント 脱炭素戦略室
2016年入社。現在はCO2回収事業の戦略立案に携わる。

―はじめに、金井さんの普段の仕事内容とGreen Innovator Academyに参加したきっかけを教えてください。

当社は世界全体のカーボンニュートラル社会の実現に寄与するため様々なソリューションを提供しており、私が所属するGXセグメント 脱炭素戦略室では、主にCCUS (Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage) 事業の戦略立案を行っています。私はCO2回収装置の契約指針の策定等を担当しています。
2020年頃に偶然GIAの開校を知ったことが、参加のきっかけです。GX実現には、あらゆるセクターの共創が不可欠であることを感じていたため、参加したいとずっと思っていました。また、2050年に社会を担う中心的な存在となるであろう学生・他社若手社員の方々とGXについて共に学び、考える機会があるという点も参加を希望した理由の一つです。

―GXについての大局的な知見を身に着ける「GX概論」プログラムでの、印象的な学びを教えてください。

坂野氏の「ごみの話をしよう」です。
講義を受講するまではサーキュラーエコノミーの意味をよく理解していなかったため、自身の視野の狭さを痛感しました。現在の社会は消費することが正とされています。一方で、今後は資源循環を正とする社会を創ることが求められます。社会を変革するためには、教育による意識改革が必要であり、そして、経済性・資本主義経済とのジレンマも乗り越える必要があることを学びました。
また、「GX」の定義についても新たな学びがありました。
職業柄、GXと聞くと、エネルギー(再生可能エネルギー・CO2・水素・アンモニア・他)だけを思い浮かべていました。坂野氏の講義や金平氏の「地球公共財と多国間主義」の講義から、「変革」が必要な分野はエネルギーに限らないこと等、新たな学び・視点を得ることができました。

―金井さんは都市部のCO2回収・利用でカーボンニュートラル社会実現への貢献に向けた新規事業立案に取り組まれました。
どのような学びがありましたか。

お客様の課題を解決するためには、自社製品や従来のサービス形態・業界慣習に縛られず、自由に想像・発想するマインドセット、それを実現するための膨大なインプットが大切であると学びました。毎回新しいアイディアを出す方、講師の方のアドバイスや他の参加者の良い部分を柔軟に取り入れ、どんどんブラッシュアップされていく方など、他の参加者の方から沢山の刺激を受けながら取り組むことができました。1人で実施するプログラムでしたが、自分ひとりの頭だけで良い事業案を創り出すことは不可能です。お客様の意見や社内外の関係者の知見・アドバイスを得て、周囲を巻き込む力を持つ方が、本当のイノベーターであることを学びました。

―Green Innovator Academyでは現場での学びも大切にしています。フィールドワークではどのようなことが印象に残っていますか。

新規事業立案コースの合宿で実施した、人生のモチベーショングラフを参加者間で共有し、深掘りするワークは印象的でした。他の方の人生や仕事に対する考え方を伺う中で、人は興味のあることに対してクリエイティブになれる(=Will(想い)・Can(得意)と繋がっている)と感じました。自分は何をしたいかという軸が、事業案に大きく影響すると思います。クリエイティブな方は、周囲の考えを傾聴する力、自分の考えや想いを把握し言語化する力を持っていると感じました。
また、他社の方から事業案に対する意見やアドバイスをいただき、アイディアを交換できたことは貴重で贅沢な体験でした。

―プログラム中には各界の第一線で脱炭素社会を推進する講師や共にプログラムを受講した同期の仲間など、たくさんの人と出会い話されたと思います。特に心に残る出会いを教えてください。

事務局・講師・参加者の方全員が、所属や肩書等関係なくお互いをリスペクトし、フラットな視点で議論し合うマインドを持っているところが印象に残っています。また、新規事業立案コースでは「まずはやってみよう」、「どうすればもっと良くなるだろうか」というポジティブな思考の方が多く、沢山のことに興味を持ち、学ぶ姿勢に大きな刺激を受けました。エネルギー・金融・官公庁など、業務で出会う機会のなかった方々とお話できました。それにより、それぞれのセクターで当たり前に思っていることが、互いに理解出来ていない・知らないということを再認識し、大局的に物事を捉えることの難しさを実感いたしました。今後も他のセクターの情報や新しいことを積極的に吸収していきたいと思います。

Green Innovator Academyでの学びをどのように普段の業務に活かし、周りに広げていきたいと考えていますか。

自分一人が変わっても大きな変革を起こすことはできないため、今回の講義やワークで学んだことを共有し、他の若手社員の視野を広げていきたいと思います。隔週の講義終了後、同じ職場の社員には講義やフィールドワークで学んだことなどを共有させていただいていました。今後も本アカデミーで学んだマインドセットやフレームワーク、普段の業務とは異なる事業領域を紹介することで、新しいものを創り出す、チャレンジする、他者/他社を巻き込むなどのマインド形成に貢献していきたいです。

最後に、金井さんが目指すイノベーター像を教えてください。

「自分の軸を持ち(=自身がやりたいこと・やるべきことを明確化出来ている)、仲間と一緒に恐れず前へ進むことが出来る人」がイノベーターであると考えます。金平氏が仰っていた「大局を知るためには、自分から外に出てみる・行動する」、「己を知り、他者との相対性・相互関係を捉える」ことをまずは実践し、自己を変革することが、社内の変革、事業の創出、他社とのイノベーションに繋がると思います。

↑

Contact / Request documents

GXコンサルティングに関する
資料請求・お問い合わせ

お問い合わせはこちら 資料請求はこちら