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【GIA社会人】北海道斜里町にてフィールドワークを実施しました

【GIA社会人】北海道斜里町にてフィールドワークを実施しました

脱炭素社会の実現を牽引する次世代のイノベーター育成プログラム「Green Innovator Academy」の第4期は2024年8月に開講、社会人プログラムには企業や官公庁、自治体の職員、約50名が参加しています。

今期は新規事業立案コースと政策提言コースの2つを実施しています。

政策提言コースでは、アジアのGXの支援、日本の地域脱炭素という2つのテーマを設けて、現場視察を踏まえた上での実効的な政策提言・議論に向け、テーマごとにフィールドワークを企画しています。

本記事では、地域脱炭素に向けた政策提言に取り組むチームが参加した、北海道斜里町フィールドワークの様子を紹介します。
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世界自然遺産に登録されている知床を有する斜里町にて、企業や役場など計3つのキープレーヤーと9か所の現場を訪問しました。

1日目は、斜里町役場を訪問しました。町長や副町長、総務部長にご同席いただき、斜里町の魅力や農業、産業における取組み、脱炭素に係る課題など多くのお話を伺いました。

さらに、斜里町立知床博物館も訪問し、斜里町の農業・漁業に係る歴史や、地質、動物の生態系や植生についても学びました。

2日目の朝は、日本一の鮭の漁獲量としても知られる斜里町で鮭の水揚げが行われているウトロ鮭テラスを訪問しました。現地を案内していただいた斜里町役場の塩様からは、海水温の上昇が鮭の漁獲量に影響を及ぼしていることや、その影響を食い止めるための対策、担い手不足の課題について詳しいお話を伺いました。

午前は知床国立公園のビジターセンター、知床自然センターを訪問しました。知床の生物多様性保護に携わる知床財団の担当者から、自然保護と観光の両立の課題について伺いました。

昼には知床でリゾートホテルを経営する北こぶしグループ知床の担当者の方から、クマを守る活動「クマ活」について伺いました。

午後は斜里町商工会にて、中小事業者が人手不足をはじめとした多くの経営課題に直面している現状や、脱炭素に向けた経営視点を持つことの難しさなど伺いました。

また、知床のブランディング事業に携わられている一般社団法人知床しゃりを訪問し、斜里町の観光事業の課題や脱炭素に向けたブランド事業活用の将来性について伺いました。

3日目の朝は、斜里漁港で迫力のある水揚げの様子を見学し、特に温暖化の影響を受けやすい漁業において、脱炭素の取り組みを推進する必要性について学びました。

午前には海産物の加工に携わる(株)野尻正武商店を訪問し、加工残渣の処理や外国人労働者の方の雇用環境の創出など先進的な事例について紹介いただきました。

また、ホクレン中斜里製糖工場では、砂糖製造に使われているエネルギーについて効率が良いことから石炭を利用しており、脱炭素に向けた代替については課題があるということを伺いました。

午後にはJAしれとこ斜里青果センターを訪問し、国内の多くの地域で流通する人参や玉ねぎの出荷の過程を見学しました。

また、JAしれとこ斜里澱粉工場では、斜里町の産業を支えるサケの生態系に影響を与えないための排水処理の工夫や、バイオガスの導入、食料残渣の活用についても伺いました。

一連の視察を終えた参加者からは、

「壮大な自然に恵まれ、様々な動物たちと共存している斜里町の未来を守っている皆様の強い誇りを感じました。」
「自然遺産に登録された背景には、多様性のある知床半島の環境を守っている方々の長年の努力があった事を理解しました。また、自然界だけでは無く、観光業や観光客等、ステークホルダーが複雑に絡んでいるからこその難しさも実感しました。」
「広い視点から斜里町の抱える課題点もポイントを抑えてお話しいただき、非常に参考になりました。今まで様々なトライアルを実施されて来たことも理解出来ました。」
といった感想が寄せられました。参加者は12月21日~22日の2日間にわたって開催する「Green Innovator Forum」での最終発表に向けて、政策提言の検討を進めていきます。

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