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世界の最前線で感じた「日本の現在地」〜GIA3期生・村上大知氏 ダボス会議参加報告会〜

世界の最前線で感じた「日本の現在地」〜GIA3期生・村上大知氏 ダボス会議参加報告会〜

GIA社会人3期生の村上大知氏が、世界経済フォーラム年次総会(通称:ダボス会議)に参加した経験について語る報告会を、2月26日、オンラインで開催しました。世界のリーダーが集うこの場で、村上氏は何を見て、何を感じたのか。その貴重な体験談とメッセージをお届けします。

PROFILE
村上 大知(Daichi Murakami) 氏
Green Innovator Academy 社会人3期生。世界経済フォーラム Global Shapers Community Tokyo Hub所属。気候変動問題への関心から経済産業省に入省。成長志向型カーボンプライシング構想の立ち上げや、GXスタートアップの成長に向けたガイダンス策定などに従事。現在は、デジタル化や設備投資などを通じた中小企業の生産性向上支援を担当。

 


3000人中40人の「若者枠」としてダボス会議へ

世界経済フォーラムが主催し、スイス・ダボスで開催される年次総会(通称:ダボス会議)は、各国の首脳や企業のCEOなど約3,000人が集まり、一企業や一国だけでは解決できない世界規模の課題について議論する国際会議です。

村上氏は、世界経済フォーラムが運営する30代以下の若者で構成されるコミュニティ「Global Shapers Community」から、世界で40名選ばれた代表者の一人としてダボス会議に参加しました。共に参加した若者の半数以上が起業家や共同創業者などであり、彼らの熱量やバックグラウンドの多様性に大きな刺激を受けたといいます。

会場で痛感した、議論の場における「日本の不在」

村上氏が現地で強く感じた危機感の一つが、「グローバルなディスカッションの場に日本人がいない」という現実でした。ダボスには日本人も多く訪れているものの、発言せずに「見ているだけ」の人が多く、議論に十分加われていないのが実情だといいます。

一方で、韓国やインドなどの若者たちは、母国を離れてアメリカで起業したり働いたりしながら、国籍にとらわれない「個人単位のグローバル化」を体現し、最前線の議論に積極的に食い込んでいました。日本も国としてだけでなく、個人や企業がいかに世界の議論のテーブルにつき、ルールメイキングの場に参画していくかが問われています。

世界のリーダーも「答え」を持っていない

また、大きな気づきとなったのが、「誰も答えを知らない」という事実でした。巨大テック企業のCEOや各国の首脳など、世界のトップリーダーたちでさえ、この先の世界がどうなるのかについて明確な答えを持っているわけではなく、最前線で悩みながら模索しているといいます。

「それに気づいたとき、ダボスは答えを探しに行く場ではなく、議論をする場なのだと感じました。そして、私たちが日本で悩みながら取り組んでいる『現場の課題』こそが、実は世界でまだ答えが出ていない最先端の課題なのだと勇気づけられました」と村上氏は語ります。

現場に根差した課題に取り組むからこそ、世界のリーダーたちとも具体的な問題意識を共有しながら議論できる――。ローカルでの取り組みとグローバルな議論がつながっていることを、村上氏は実感したといいます。

また、「悲観的で正しいよりも、楽観的で間違える方がいい」というダボス会議でのイーロン・マスク氏の言葉も紹介しながら、不確実な時代においても挑戦し続けることの重要性が参加者の間で共有されました。

気候変動・エネルギーの最前線

今年のダボス会議では、「AI」と「地政学」に大きな注目が集まり、多くのセッションがこれらのテーマを中心に行われました。

気候変動やエネルギー分野との関係では、AIを稼働させるためのデータセンターに膨大な電力が必要であることから、地政学の観点で他国に依存しない「エネルギーの自立性」が世界的な課題として議論されていました。

これまで気候変動分野への投資を牽引してきた「エネルギートランジション」は、相対的に優先順位が下がり、いかに自国内で安価かつ安定的な電力の「供給力」を確保するかが重要なテーマとして語られていたといいます。

その解決策の切り札として、特に核融合や地熱エネルギーへの注目が高まり、会場では活発な議論が交わされていたとのことです。

「心から好きなこと」を語り、小さく始めてみよう

ダボス会議という大舞台に参加するにあたり、村上氏の心の支えとなったのは、先輩からの「本当に心から好きなことを話すべきだ」というアドバイスでした。世界のリーダーを前にしても、自分の情熱や本心を率直に語ることで道は拓けるといいます。

最後に村上氏は、「世界に出て議論することは『慣れ』でしかありません。まずは小さく行動を始め、小さな経験を積み重ねていくことが、世界に近づく近道になります」と、私たちに力強いメッセージを送り、報告会を締めくくりました。

気候変動問題は、一企業や一国だけで解決できる課題ではありません。今、一人ひとりが取り組んでいる課題や興味関心は、問題解決に向けた協力や新たなアイデアを生み出す「議論」の種となります。これまで日本が積み上げてきた知見や、一人ひとりが持つ才能が貢献できる機会は、きっとあるはずです。国内、そして世界の関係者と議論を重ねながら、次の一歩のヒントを共に探していきましょう。

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