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リーダーになる資質は誰もが持っている。小さな一歩から自分の人生を踏み出そう——岡田武史氏

リーダーになる資質は誰もが持っている。小さな一歩から自分の人生を踏み出そう——岡田武史氏

Green Innovator Academy(GIA)は、未来を自らより良く変えようとするイノベーターを育成するプロジェクトです。経済と環境の好循環を生むイノベーターを2030年までに1,000人育成することを目標としています。

第一回目の講義では、東京大学理事、グローバルコモンズダイレクターを務める石井菜穂子氏、世界経済フォーラムでエネルギーセクターを牽引するEspen Mehlum氏、W杯でサッカー日本代表を2度指揮し、環境教育にも熱心に取り組まれている岡田武史氏のお三方をお招きし、グローバルの視点で講義と対話をしました。

岡田 武史氏

株式会社今治.夢スポーツ代表取締役会長

  • 物質的な豊かさよりも、心の豊かさを大切にしていくのが自分の信念
  • リーダーシップの形は人それぞれ。どんな人にでもリーダーになる素質がある。自分で考えて、自分の意思で人生を生きることが大切
  • 私利私欲のない夢・目標が人を巻き込む力になる

学生時代から携わってきた環境問題

私はずっとサッカーをやってきた人間ですが、実は環境問題に携わって40年以上になります。大学時代にローマクラブの『成長の限界』という報告書を読み、自分で勉強したりNPOに入ったり、世界環境サミットに参加したりもしていました。
今私は、今治という街でサッカーチームF.C.今治を経営しながら、地域づくりに努めています。

心の豊かさを大切にする

右も左も分からないところからはじめた経営でしたが、なんとか7年続けることができました。
7年間生き残ることができた理由で一つ思い当たるのは、確立された企業理念があったということ。
「次世代のため、物の豊かさより心の豊かさを大切にする社会創りに貢献する。」
売り上げ、資本金、GDPなどという目に見える資本よりも、知恵、信頼、共感など数字に表せない目に見えない資本。私はこれを大切にしようと思いました。

一年目はビブスを今治タオルで作ってみたのですが、うらっ返した時にスポンサーロゴが印刷できませんでした。作るのに100万円かかったし——1年目の頃100万円は相当な金額でした——、ビブスなんて誰も見ないと思ったけれど、目の前の百万円よりもパートナーとの信頼関係が大事だと思って作り直しました。
またある時には育成メンバーの一人の親から電話がかかってきて、「母子家庭で子供の遠征について行ってあげられません、子供が可哀そうで言い出せませんでした」と打ち明けられました。
お金が足りなくて子供の遠征についていけないなんて、これは企業理念に反している。そう思って、基金でサポートすることにしました。
それ以来、F.C.今治は母子家庭・父子家庭全て無料です。

周りの経営者からは立ちゆかなくなるぞ、と言われることもあります。
けれど、コロナで多くのJリーグチームが赤字決算を出す中、ど素人が始めた自分のチームは、なんとか黒字で生き残ることが出来ました。
ひょっとしたら俺たちは間違ってなかったのかもしれない。今社員にはそんな風に話をしています。

リーダーに求められる素質

リーダーには色んな形があって、どんな人にもリーダーになる要素があります。
一つ共通していることがあるとすれば、リーダーには決断するという大きな仕事があるということ。
リーダーが決断をする時、無心でなければ良い決断はできません。

僕が無心の決断ができたのは「遺伝子のスイッチが入った時」でした。
ワールドカップ予選の途中でいきなり監督を任され、家では脅迫電話が鳴り、勝てなければ国に帰れなくなるかもしれない。そんな状況でした。
思えばその時から私の人生は変わっていったように思います。
何かを成し遂げようと思ったら、自分で山(夢や目的)を作ってそれにチャレンジしなくてはいけません。
私利私欲のない夢・目標であるほど人々を熱狂させます。

ただ、今の時代、若い人たちは安全で便利で快適なシステムに守られていて、この「遺伝子のスイッチ」を入れることが難しい。
私が環境教育の一環として過酷な自然環境での体験プログラムを組むのも、遺伝子のスイッチを入れることを目的の一つとしています。
大それた夢なんてそう簡単に見つかるものではないけれど、とにかく行動してみて、山が見つかった時には私利私欲のない心でそれを登っていってほしいと思います。

先の見えない時代にもっとも重要なのは、自分で考えて、自分の意志で人生を生きること。そして小さくてもいいから一歩踏み出すこと。
頑張ってください。

学生・社会人からの質問

馬越 陽明さん

Q.人生の選択のなかで大事にしている軸はなんですか?

A.こっちのほうが面白そうだな、ワクワクするなという方を選んでいます。人からは「なんでお前は苦しいほうばっかり選ぶんだ」と言われるけれど、そんなつもりはありません。やりはじめてから大変だな、辞めたいなと思うことはありますけどね。けれど、ふと振り返ると沢山の人がついて来てくれていて、そうなるともう前に進むしかないんです。

佐伯 雄大さん

Q.サッカーだけでもものすごい労力が掛かる中で、環境や地域等にも関心を持ち続けられたモチベーションの源泉はなんですか?

A.自分には大きな夢があります。大学時代の恩師が「俺は人類愛のために学問もサッカーもやっている」と言っていて衝撃を受けました。そこから、マズローの欲求5段階説のように岡田の愛の5段階説を唱えています。第1段階は自己愛。第2段階はパートナー愛。第3段階が家族・友人愛。第4段階が先生の仰った人類愛。そして一番上が、地球愛。自分が今、どこの段階でものを考えているのかを意識しています。人類愛で考えられるようになりたいけれど、今の僕ではせいぜい家族愛、友人愛までです。友人や地域を大事にしようと思って活動しているとかみさんから怒られて第2段階に戻らなきゃいけなくなったり。いつか、人類愛のために動きたいですね。それが夢であり、モチベーションになっています。

メッセージ

これからは先の見えない時代になります。
過去はどうだった、前例はどうだった——そうした言葉はおそらく通用しなくなるでしょう。
自分の意思で自分の人生を生きてください。チャレンジをして一歩踏み出して一歩踏み出したらまた課題が見えてきます。小さくてもいいから一歩ずつ前に進んで行ってください。
隣国との緊張関係や環境問題。このままでいいのだろうかと思って私は今も行動しています。
皆さんも一つずつ人生の中でチャレンジをしてみてください。

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